『りぃは和装マフィア「炎龍」の同盟に属するマフィアの医療班幹部です。朱色の髪と銀色の目をしていて傲慢な性格。物質をすり抜ける能力を持ち、使用武器は爆弾。』
…という診断結果から派生した作品です。
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「…っふ、あはははは…っ!」
炎の中に、朱色の髪と白衣の裾が踊る。
きゃらきゃらと上がる、幼さすら残した高い声の主は、恐怖に染まった我等の眼前で、分厚い防弾ガラスをすり抜けて見せた。
「あたしに壁は存在しないよ、逃げたって無駄…!」
傲慢にもそう言い放つと、懐から小さな金属の塊を取り出した。唇がいびつな笑みを浮かべる。
「ねぇ、これ、なにかわかる…? わかるよね? そう、爆弾!」
幼子のような無邪気な物言いで、事も無げに残酷な言葉を吐くその目は、触れれば切れそうなほどに鋭利な銀色。
「あなたたち、逃げ場はないものね? じゃあ、あと数分の命、楽しんで」
ぽん、と玩具でも放るように無造作に爆弾を投げ置くと、その女はくるりと我等に背を向けた。ひらひらと手が振られる。
「じゃあ、あたしは特攻した馬鹿たちの治療しにいかなきゃだから、ばいばぁい」
さも楽しげに言い残すと、女はまたガラスの壁をすり抜けて、どこかへ消えていった。
目の前で閃光が弾ける。
刹那。
次は地獄の底で会いましょう、と。
どこからかあの女の声が聞こえたような気がした。